カテゴリ:tabi( 1 )
ストーリーのある旅
幼少の頃は、遠足に行くだけでも楽しかった。
どこか違う場所に行くだけで、日常が変わるような気がしたし、普段は目にすることが出来ない珍しいものに出会えたりもした。こと現在ほど流通が発達していなかった頃は、年に数回行われる近所の神社の縁日で目にするおもちゃは珍しいものばかりだったし、高校生になって初めて東京に行った時は、雑貨から本から建物から田舎では見ることの出来ないモノだらけで、激しいカルチャーショックを受けたものだ。
しかし、新幹線が走り、高速道路が国中を網羅し、インターネットの光ファイバーが家から家へ駆け巡る現在となっては、どこにいても手に入らないものはなくなったしまった。だから、「買い物のために」都市部に行ったり、ただ景色を楽しむために何日も泊りがけで出かけたり・・・ということには、目新しさを見出せなくなった。

もともと、海外に行ってDuty Freeショップでブランド品をあさるとか、珍しいものを食べに行くとか、そういうことにはあまり興味がない。確かに、地元や日本で見られないような風景を見るのはすごく刺激になると思うけど、そこに至るまでの「ストーリー」が欲しいような気がするのだ。

だから、近頃出かけるときは、必ず「テーマ」を持つようにしている。
自分の中でストーリーを組み立てて、それに沿うようなコースを回る。
それは、シャガールを求めて美術館を巡ることであったり、
古代王国の盛衰を辿るものであったり、
芭蕉の句にある風景を描きに行くものであったり、
柿本人麻呂の人物像を探るものであったり、
春は桜、夏はひまわり、秋は紅葉、冬はスキー・・・などなどの四季の行事をテーマにすることもあるし、ただ、誰かに会いたくて出かける旅もある。

家に帰ったとき、心に残る旅というのは、テーマに沿ったストーリーがきちんとつむげていたものが多いような気がする。その方がまとまりがあって、覚えておきやすいのかもしれない。

昨年までNHKで放映していた、「列島縦断 鉄道の旅」シリーズは、そういう意味でストーリーに満ち溢れていた。日本全土のJR線を乗りつくすというテーマのもと、旅人・関口知宏さんが数ヶ月に渡る列車での旅に出かけるのだが、行く先々で出会う素朴で庶民的な人々や、彼らを囲むその土地の、どこにでもある日本の田舎の風景を、テレビという媒体がどこかノスタルジックに描き出す。旅人に選ばれた関口さんもとても多才な方で、旅のイメージを曲にする作業をしてみたり、日々の感動を絵日記に綴ったりと、彼の力がストーリーを呼び起こしたという感がなくもない。実際、現在放映している「東海道五十三次 街道てくてく旅」は、あまり面白くない(笑)

つまり、テーマもさることながら、旅のストーリーというのは、旅人の魅力に負うところが大きいのだな、と思う。旅が楽しい、楽しくないというのは、全て旅する本人がいかにそれを楽しもう、そしてそこから何かを得ようとするかにかかってくる、ということだろうか。自転車の旅は、直接自分の力が試される部分が大きいので、更にストーリーになり易いのかもしれない。受身でなく、自分から向かっていく姿勢が、きっと旅を実りあるものにするのだろう。
[PR]
by nasuka00 | 2006-04-14 10:12 | tabi



なかなか旅に出られませんが、旅行に行ったつもりで一筆。
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31
カテゴリ
以前の記事
お気に入りブログ
Memo
最新のトラックバック
クロスバイクがカッコいい..
from 折畳自転車で行こう!![折畳..
折畳自転車で行こう![折..
from 折畳自転車で行こう![折畳自..
検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧